赤いサンタ.黒いサンタ

刑事は大柄な男で、婦人警官と一言交わすと、翔の前にあるソファーに腰掛けた。



「こんばんは、私は沢木です。」



翔「こんばんは…。」



「これから色々質問をしたいんだけど…、いいかな?」



翔はコクリと頷く…。



「ありがとう、まず…ここに助けを求めて来たらしいね?

何から助けを求めているんだい?」



翔は黒サンタの顔を思い浮かべ、再びガタガタと震えてだした…。



翔「さ…ん……た…です…。」



「ん?何?」



翔「黒い……サンタから…。」



「黒いサンタ?サンタってサンタクロースの事かい?」



翔は震えながら頷く…。



「黒いサンタクロースが何かしてくるのかな?」



翔「……僕を…殺そ…うと…。」



翔はあまりの恐怖に涙を流している…。



「黒いサンタクロースが翔君を殺そうとしている…、そしてここに助けを求めたんだね?」



翔は頷く…。



「解った、もう大丈夫だから落ち着いて…。もう少し詳しく聞かせてくれないかな?」



翔は昨日の夜から起こった全ての事を話し始めた…。