翔は驚き、振り向いて聞いた。



翔「サンタさんに気をつけて??」



「サンタさんは二人いるの…。」



翔「サンタさんが二人??」



「サンタさんは双子なんだよ…。」



翔「そうなの!?じゃあもしかしてプレゼントは2つも貰えるの!?」



翔は思わず声を張って聞いた。



「双子のサンタさん…、一人は希望を…。」



少女はまばたき一つせず翔の目を見つめている。



「もう一人は絶望を…、それぞれあなたに届けるわ。」



少女はそこで初めてニヤリと笑った…。



翔「希望と…絶望?」



「忠告してあげる…、黒いサンタさんに見つかっちゃダメ。

もし見つかったら赤いサンタさんを探しなさい…。」



少女は再び無表情に戻り、翔に話した…。



「でも一番気を付けないといけないのは…」



「翔~?そこにいるの?」



翔が後ろを向くと、母親が玄関の扉を開けて呼んでいた。



母「翔、こんなに遅くなって…、もう6時半よ?」


翔「ごめんなさい…、でもあの子が…。」



翔が振り向くと、もうそこには少女はいなかった…。



翔(あれ?)



母「誰もいないじゃない、ホラ!寒いから早く入って。」



翔「う…ん。」



翔は母親に押され、家に入った…。













「真っ赤なサンタさん…。」