赤いサンタ.黒いサンタ

婦人警官は電話の受話器を耳に当て、電話を掛けた。






プルルルルル…プルルルルル…ガチャ…。






2コール目に電話がとられる。



「はい…。」



「北村です、今署の方に羽山翔と名乗る少年が来ています。」



「なにっ、本当か!?」



「はい、警部…こちらに戻って来られるでしょうか?」



「解った、すぐに戻るから引き留めておいてくれ。」



「解りました、失礼します。」



婦人警官は受話器を置き、翔のもとへ戻った。



「今頼りになる刑事さんを呼んだから、少し待っててね。」



翔はガクガクと震えながらも頷く…。



婦人警官は翔が震えているのを見て、応接室の外にある自動販売機でココアを買った。



「はい…。」



翔はココアを受け取り、両手に持って温まった…。



翔「ありがとう…。」



しばらくして、婦人警官から連絡を受けた刑事が翔の前に現れた。