赤いサンタ.黒いサンタ

翔は開けっ放しの扉から廃ビルの中へ入った。



中には何も無く、埃やゴミなどが散らばっている…。



翔はしばらく奥の隅っこでじっとしていたが立ち上がり、非常階段を上がった。



廃ビルは四階建てで、翔は非常階段の四階と三階の中間に座り込んだ。



非常階段に来た理由は、ここからなら商店街の中央にある大きな時計が見えるからだ。



まだ太陽は昇っているとはいえ、気温は低い…。



翔はガタガタと震えながらも、時計を見つめて時間を過ごした…。






時刻は午後3時15分。






“明日”まで残り【8時間45分】