赤いサンタ.黒いサンタ

翔はフラフラと歩き続けた…。



突然両親や友達の首を見せられ、サンタを名乗る人物にまで出会った。



翔は心のどこかで、これは全て夢ではないのか?と疑っていた。



黒サンタが見えるのも、自分の恐怖心が見せる幻想なのではないかと…。



しかし、今改めて感じてしまった…。



翔(全部…、本当なんだ…。)



翔は再び怖くなり、走り出した。



現実であるならば、黒サンタは必ず追いかけて来る…、唯一の望みは赤いサンタが言った言葉。



【“今日”を生き抜けたら…全てがもとに戻る。】



翔は走り、もうすぐ取り壊しになる予定の廃ビルへと駆け込んだ…。