赤いサンタ.黒いサンタ

赤サンタは翔の肩に手を置いて言った…。



赤「何故こんな事になったか…、説明するよ…。」



翔「説明なんていらない…、お父さん達を…。」



赤いサンタはまだ7歳の少年に話すには早いと感じたが…、話さなければならない…いや、話すべき…話す事が義務なんだと思った…。



赤「今の君にこんな事を話しても何の意味もないかもしれない…、けど…聞いて欲しい。」



赤いサンタはゆっくり説明し始めた…。



赤「君のご両親や友達を襲ったのは私の弟だ…、私達は双子で…私は赤い服を…、彼は常に黒い服を着ている。」



翔は俯いたまま動かない…。



赤「私らの仕事は…、私はいい子供達に幸せ…希望を。

弟は悪い子供達に不幸…絶望を…。

幸せとか不幸と言ったが、これは些細な…という意味だ、人を殺してはいけない。」



翔「じゃあどうして…、どうして僕のお父さんやお母さんは殺されたのさ!?

僕が何か悪い事をしたなら僕に不幸がくるはずでしょう!?」



赤「それは…。」



赤いサンタは唇を噛み締め、悔しそうに言った…。



赤「弟は…、狂っているんだ…。

理不尽だが…、弟が君のご両親を襲ったたのは弟の気まぐれだったんだと思う…。」