「はぁ!?言っちゃった???」


紗耶香は大きな声を出す。



「ご…ごめん紗耶香…」


だって、口がすべってしまったんだもの!


私は両手を顔の前で合わせる。


「和真にはばれてないの?」


紗耶香は呆れた顔で聞く。



「たぶん……」



「たぶん、てなによ!あんたって本当はっきりしないわよね」

「ごめん…」


そんな怒らなくたっていいじゃない…。



「まぁいいわ。ありがとね、言ってくれて」


そう言って紗耶香は私の頭を撫でた。

「ややこしくなりそうだけど」と付け足して。