教室に戻ったあたしは、すぐに女子に囲まれた。
「亜耶香っ!!菅原君とどういう関係なの?」
「呼び出しとか羨まし〜。あたしも呼ばれてみたい!」
きゃーきゃーと楽しそうに話す。
こういう素直な感情だけならいいんだけどな…。
「つかさー、唯野君と宗形君だけじゃなく菅原君にも手出すとか…どんだけ男好きなわけ?」
派手グループの子の一人が口を開く。
教室に冷たい空気が漂い始めた。
「…確かに……」
「亜耶香っておとなしそうな顔してるけど……」
さっきまで楽しそうにあたしに駆け寄って来た子たちが言う。
そして怪訝そうにあたしを見て捌けていく。