天使と呼ばれたその声を


それ以上なにも語らないソラを見つめていると、代わりにキョウが私を呼び止める。
正直、気まずかったけど、キョウに誘導されるまま店の端っこまで移動したキョウはこの状況についての説明をしてくれた。

どうやら、昨日置き忘れたバックの生徒手帳を見た時に誕生日を知ったらしい。そして、ソラはキョウに…


「アイツ、欲しいモノがあるって電話してきた」

「それじゃあ、プレゼント用意出来たんですね?よかった…。何を買ったんですか?」


「ケーキ」

「…え?」

「ミチルの名前が入ったでかいケーキが欲しいって」

「……」


「ミチル、HAPPY BIRTHDAY…」

キョウの甘く耳元で囁かれた言葉は再び涙腺を破壊して、そのままキョウの胸の中で泣き崩れた。



ねぇ、ソラ。
やっぱりね、特別な日を特別だって思ってくれる人がいて、初めて“特別”になるんだと思う。今日、この日。産まれてから18年かけて誕生日が特別な日なんだって分かったんだよ。



特別な日に変わったんだよ…。