部屋の中を見回すと、3畳ほどの汚い部屋。

窓とドアがひとつずつある。

私が寝ていた汚い布団とその隣にある古ぼけた目覚まし以外は何もない。

電気もない。

暗い。でも、周りはハッキリ見える。



「ちょっと、」

私があれこれ考えていると女の人が話しかけてきた。

「はいっ!!」

「あんたねぇ、どんだけ寝てれば気が済むの?」

「あ、はいすいません…」

女の人は綺麗なストレートの長い髪をした美しい人だった。

「『目覚目覚まし(めざめざまし)』でこんなに長い間目覚めなかったのあんたが初めてじゃない?普通第一音で起きるわよ。」



「…すいません…」




なんか、謝ってしまった。