あの日から・・・


見つけた!!前には私の大好きな人。

「健~!!」

それは私の初恋の相手 健だった。

あっちも私に気づいてくれて、手を振ってくれた。

「おっ。由美じゃん!元気だった??」

健とは静香の事があってから全然しゃべってなかった。

「うん!元気だったよ。」

健は私の頭をポンポンとなでてくれた。

健になでてもらうのが好きなんだ。すごく安心する。

彼女だったらなぁ・・・いつでもしてもらえるのに。

「あっ。オレ連れいるから・・・また今度連絡するな。」

「うん。まってるね☆」

そういって、健と別れたあと家に戻ろうとしたけど

いつのまにか1人で公園のベンチに座っていた。

なんでだろう・・・

「ねぇ、1人?遊ぼうよ。」

数人のグループのリーダーっぽいひとが話しかけてきた。

なんか、気味が悪い・・・早く帰ろう。

そう思った私は男の言葉を無視して、立ち上がって帰ろうとした。

そしたら、男に腕をつかまれた。

「離してよ!!」

私がそういっても話してくれない・・・

『やばい』そう思ったときは遅かった。

一気に私の周りを男の仲間が囲んだ。

「遊ばないと離さない。」

そういわれて、男が近くにあった黒いワゴン車に乗せようとした。

「いやっ!!助けて!」

「誰も助けなんか来ないよ。」

公園には、誰一人私たちの他にいなかった。

人が通る気配もない・・・

それでも私は叫び続けた。でも声は届かない・・・助けてよ。

「暴れんじゃねぇよ。」

1人の男が私のおなかを蹴った。

すぐにおなかに衝撃がきて、声が出せなくなった。

意識が遠くなっていく・・・

「何やってんだよ!!」

うすれていく意識の中で確かに聞こえた声。

健だった・・・助けにきてくれたんだぁ。よかった。

「お・・女・・に手ぇ出すんじゃねぇよ。」

えっ、今なんていったの・・・私は意識を失った。