―夏休み―

今日から夏休み。私は何もすることもなく平凡の生活を送ろうとしていた。

しかも私の通ってる学校はバイトも禁止。まぁ中学生だからしょうがない。

「ひま・・・」

私の頭の中はその言葉で埋め尽くされている。

そんなとき、携帯がなった。明日香からだ。

正直あんまり出たくない。だって明日香から電話が来るってことは

遊びの誘いだろうから・・・今は何もすることはないけど遊びたくなかった。

携帯を無視し続けていると、音が止まった。

やっと止まったと思ってホッとしてるとまた携帯がなった。

あぁ~めんどくさい。そう思いながら携帯を手に取り通話ボタンを押した。

『はぁ~い』

『はぁ~いじゃないでしょ。何回鳴らしたと思ってんの』

『だってどうせ遊ぼうって言いたいんでしょ』

『え~なんでまだ言ってないじゃん!!でも遊ぼうよ』

『今日は遊びたくないの!!んじゃまたね。』

『えっ、ちょっと待って由・・・』カチャ♪

あ~きっちゃった・・・まぁいいや、なんかしよう。

気分が上がらないまま、とりあえずテレビをつけた。

今日から夏休みって言うのに家には私1人。

親は仕事だし、お兄ちゃんは大学生だから講習を受けていた。

「あぁーつまんない」

1人の声だけが家中に響いた。テレビも再放送ばっかりだ・・・

テレビを見ててもおもしろくない。

テレビを消して用もないのに外へ出かけた。

外に出ると、夏休みだという事で町がにぎわっていた。

カップルや家族・・・どっちもうらやましいと思った。

こんな事思うなら、明日香と遊べばよかったと思った。

いまさら後悔しても遅いと思い、誰か知ってる人はいないか探した。