気まずいまま3ヶ月が過ぎ7月になっていた。

今日は珍しく明日香が休みだった。

明日香がいなくて困ったのは静香のことだ。

あのことから、私たちは明日香が間に入らないとしゃべれない。

その明日香が休み・・・

しかたなく2人で帰っていた。

どちらともしゃべらないまま時間だけが過ぎてゆく。

気まずい・・・なんかしゃべらないと。でも・・・どうしよう

そんななかで、ちんもくを破ったのは静香だった。

「ねぇ、由美。やっぱり健のこと好きなの??」

そう問われて動揺した。

「うん。好きだよ。」

だって健以外に好きになれる人いないもん。

健はいつだって私に優しい。どんなときも・・・

いくら静香は友達でも好きな人はゆずることができない。

「そっか・・・。静香も本気で好きなんだよね。ゆずってよ??」

ゆずって??そんなこと静香が言うと思わなかった。

きっと静香はゆずってくれる。そう思ってた私はバカだった。

「いやだよ。私4年間ずっと好きだったんだから・・・ゆずれるわけないじゃん。」


「そうなんだ・・・」

そういって静香はまた下を向いてしまった。

私なんか言った??ただ健のことが好きなだけだよ

そうおもってると、静香は顔をあげ私から目線をそらさなかった。

「でも負けないんだからね!!だって静香のほうが由美より

可愛いって思うもん。静香!健がほしいの。」

なにいってんの??静香。

それが静香の本当の性格?

健がほしいって健はものじゃない!!

「静香ってそういう人なの?」

私も静香から目線をそらさなかった。

「そう。これが本当の静香。」

そういう静香に今すぐに殴りたいって思った。

「健は、健はあんたなんかに渡さない。

健は、健は・・・私の大すきな人だもん。」

気がつくと目には涙があふれててとまらなかった。

そういうと、静香は肩をなでおろし、「はぁ~。」とため息をついた。

「まあ、せいぜいがんばってね。けど静香を絶対由美なんかに負けない。」

そういわれたらそこにいられなくなって、急いで自分の家に帰って部屋に閉じこもった。