恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon

「さ、サキ…ちゃん……」と言ったきり言葉を失ってしまう南雲くん。

「おぅ、ちょっくら走ってくらぁ!」

唖然とする彼を尻目に、あたしは大袈裟なガニ股歩きでスタート位置へと歩いていく。

そして―――

スタート3分前……、

緊張しすぎてクチから心臓が飛び出すどころか、左胸の奥でそのまま爆発しちゃいそう。

スタート2分前……、

さっきまでのドキドキが、いつのまにかワクワクの高揚感に変わっていて、早くレースがはじまらないかとペロリと舌で唇を舐める。