恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon


心配顔の店員さんを安心させようと、わざと明るく振舞って演技してるのが分かる。

けど立ち上がろうとした瞬間、「イテッ…」と表情を歪めるアイツ。演技を続ける余裕もないくらいの激痛ってコト?

「ごめんっ…」と思わず声を出しそうになるけど、店員さんの声のほうが早かった。

「な、南雲、大丈夫かっ」と駆け寄り肩を貸す店員さんに向かって、「どうやら足首を軽くひねったみたいだ」とアイツが答える。

「捻挫か!? おい、ヤバイじゃないか、あしたのレースはどうなるんだ!? お前、あしたのレースのために今日まで、それこそ歯を食いしばる思いで、血のにじむようなトレーニングを重ねてきたんだろーが!?」