「クモ男となんて握手しないっ」 「自転車男の次は“クモ男”かよ。せめて英語に訳して“Sパイダーマン”とでも呼んでもらいたいな」 でもSパイダーマンなら赤と青のタイツのはず。黒と黄色ならタダのクモだ。 「それにしてもパンクしてるの承知で自転車を走らせるなんざ、なんかよほど急ぎの用らしいな? どこに行くんだ? いつもなら他人には指一本触らせねぇ大切な愛車だが、サキちゃんはトクベツだ、後ろに乗っけて送ってってやるよ。さぁ、乗れよ」 「なんであたしがクモ男に送ってもらわないといけないワケ?」