はやる気持ちを押さえつつ喫茶店・シャレードへと移動してみたものの、それから30分を過ぎても真田さんの姿は見えない。
“もしかして逃げたんじゃ……”と思いながら、2杯目のミルクティーをカップの半分くらいまで飲んだとき、汚れてシワくちゃのハンカチで額の汗を拭きながら、ようやく真田さんが姿を現した。
「いやぁ、すいません、すっかりお待たせしちゃって……」
ヒトの気も知らない、あまりにのん気そうなその態度を見たとたん、瞬間湯沸し器のように怒りが沸騰してしまったあたしは、本来言おうとしていたのとはまったくちがう言葉を口走ってしまった。


