紅い月

それから二刻(約四時間)程経った頃外が騒がしくなってきた。





「永倉、外騒がしくはないか?」





「あぁ・・・なんか嫌な予感が・・・・」






そっと外を覗いてみるとそこには




「壬生狼ー!熊二郎の敵や!そんなとこおらんと出て来いやー」





先程の力士が仲間を連れて斬られた奴の仇を取りに来たらしい。







「はぁ・・・・やっぱり・・・・」





永倉はがくんと落胆する。




「永倉さん、仕方がない行きましょう。乗り込んでこられたら宿の方に迷惑が掛かってしまいます。」





沖田はそう言うと外に出て行った。







「仕方ねぇ。行くぞ凛!」