芹沢は一瞬のうちに目の前にいた自分より何倍もの大きさの力士の一人を斬り倒していた。





「ふん、さっさと行くぞ。」






「よくも熊二郎を・・・・おのれぇっ!」







力士の一人が芹沢目掛けて突進して行く。






「ちっ・・・・」






バシンッ






「うわぁっ!」






「家へ帰って伝えろ。この男が会津藩お預かり京都守護職壬生浪士組局長筆頭芹沢鴨殿に乱暴狼藉を働いたと。」





それは一瞬の出来事だった。





一番最後尾にいたはずの凛がいきなり一番前に来て、自分の数倍もある力士を軽々と倒し、つらつらと言葉を並べ力士を黙らした。






「いきましょう。」






凛はそう言うとスタスタと前に進んでいった。