「おい、一(はじめ)大丈夫か?」





「すまん、大丈夫だ・・・・うっ・・・」






青い顔を少し上げ永倉の問いに答える。





歩いていくうちに宿の近くの橋までやって来た。





すると前方から三人の力士が歩いてくるのが分かる。




向こうも歩みを緩めなければこちらも歩みを緩めない。




「なんだ。お主等道を開けんか。壬生浪士組であるぞっ!!」





「なんやとぉ!壬生狼やと?ただの田舎侍になんでわい達が道を開けんといかんのやっ!そっちが開けぇ。」






芹沢の声に力士たちも負けじと声を荒げる。





「貴様等っ!!」






ザシュッ






「うぁぁぁぁぁあっ!熊二郎っ!!」