「山内、酌だ。」




「はい。」






船に乗るとすぐに酒を飲みだした芹沢の盃に酒をとくとくと注ぐ。




「芹沢さん、私もお酌したいですぅっ!!」





「おぉ、沖田か。それじゃあ山内と代われ。」




「はぁい」





いきなりやって来た沖田は私から酒の入った器を奪うと芹沢に酌をし始めた。







きっとわざと代わってくれたのだろう。







私はその場を沖田に任せると船の一番端っこに行き景色を眺める。





よく、父様が連れて来てくれたな・・



昔の思い出にふけっていると何だか船が騒がしくなってきた。