それから凛は三日三晩、熱と痛みにうなされたが決して弱音を言う事はなかった。




「凛くん・・・。」




「山内。」





ある晩、土方と近藤が神妙な顔つきで部屋へ入ってきた。




「ごほっ、局長、副長、いかがなさいました?」




この頃、腕は山崎の処置が早かったため、化膿はしなかったものの、労咳が日に日に悪化していき、今では起き上がれる日が少なくなっていった。




「山崎君が任務中に額を斬られて・・・」




「ススムがっ!?」




凛は近藤の言葉に驚き、起き上がれない身体を無理矢理起こし、廊下をふらふらと走り出す。





「おい!山内!!」




それを慌てて土方が止める。




「離してくださいっ!!副長!!・・・ごほっごほっ・・・げほっっ!」





一際大きな咳が出ると指と指の間から紅い血が滴った。





「言わんこっちゃない。山崎は今治療中だ。行ってもあえねぇよ。おらっ!大人しく寝とけ。」