「副長、どう致しますか?」


あの夜から四日、凛は戦場に身を置いていた。

山崎は勿論の事見知った隊士達みんなに止められたが凛は頑として意思を曲げなかった。

「どうしたもんかな…奴等は鉄砲を持ってやがるし、何より隊士も疲れ切っていやがる……。はぁ、っとに厄介だ。」


土方はそう言うと頭をガリガリと掻く。


「ふっ副長ぉぉぉ!!」


向こう側から土方の小姓・市村鉄之介が物凄い勢いで走ってくる。

「どうしてだ。そんなに慌てて…」


「錦のっ!!錦の御旗が上がっていますっっ!」


「なんだとっ!?」


“錦の御旗”


その言葉に頭を鈍器で殴られた程の衝撃を受けた。


「なんだ?錦の御旗って…」

只一人を除いて……