「ススム・・・・」





山崎の名前を呼びながらもぞもぞと布団の中を動く。





「ん?どないした。」






凛を優しく抱き寄せ、凛の漆黒の長い髪を撫でる。




「何でも無い。」





凛はそう言うと山崎の厚い胸板に擦り寄る。






「ふっ、何やねん。」





山崎は柔らかく微笑むと優しく凛を抱きしめた。








暫くすると規則正しい寝息が聞えてくる。





「凛・・・」



山崎はもう一度凛の唇に口付けると襖から見える月を見上げた。