「伊東の野郎が動き始めた。新撰組を離脱したいと申し出てきやがった。そこでだ、斉藤お前に頼みがある。間者として奴について行ってくれ。山崎に頼むわけにもいかねぇし、お前以外に頼める奴が他にいねぇ。」








「承知しました。」







斉藤の返事を聞くと土方はホッとしたように息を吐いた。







「それじゃあ、伊東には俺が伝えとく。いいか?極秘任務だ。俺と局長だけしか知らねぇ。くれぐれも口を滑らすな?」









土方はそう忠告すると斉藤の部屋を出て行った。