そっと凛のいる部屋の襖を開け、二人を部屋へ入れる。







部屋に入ると窓際で気持ちよさそうに眠る凛が居た。







久し振りに見る凛はあの頃とちっとも変わっていなくて、変わったと言うなら凛の隣で本を読んだり、凛に布団を掛け直してやっている自分がいないくらいで・・・またいつもの様に右手だけを布団から出している凛。そっと布団の中に右手を戻してやると布団の上にぽたりと何かが落ちた。







涙だ・・・。






余りにも変わらない凛、そして何故自分はその凛の横に居ないのか。







いないんじゃない。いれないんだ・・・。








そう思うと無性に悲しくなって涙が溢れた。






あぁ、俺はこんなにもお前が好きだったんだ。







きっと凛を見るのはこれで最後になるだろう・・・。





だから絶対に忘れないように凛の姿を自分の目に焼き付けた。