「よくいらっしゃった。どうぞこちらへ。」






とある日、松本の診療所に客人が二人、現れた。







新撰組局長、近藤勇と新撰組観察方、山崎丞である。







「お呼びたてして申し訳ありません。」






「嫌々、構わないよ。一体どうしました?松本医師。」







「今日は一つお願いがありまして・・・」






「お願いですか?一体どのような・・・・」







「単刀直入に申し上げます。山崎君を私の弟子にしたい。」






「・・・山崎くんを・・・ですか?」





「はい、この間屯所にお邪魔した時、苦無の練習をしていた彼を見てそう思ったんです。」