紅い月

「何故、帰ってきたっ!!」






屯所中に土方の怒号が響く。





「すまない・・・。土方くん、覚悟は決まっている。処断を・・・」





山南はそう言うと優しく微笑む。





「っ・・・明日の昼前川邸で儀を行う。山南さん、介錯人は誰がいい?」






「それじゃあ折角だ、新撰組随一の腕を誇る総司に頼もうか。いいかい?総司。」







「えぇ、山南さんの最期を私の手で送り出せるなんて光栄です。謹んでお受けします。」







「ありがとう。」





山南はそう言って微笑む。





「島田、山南を前川邸に。」






「はっ。」