紅い月

ドクン・・・



ドクン・・・





自分の部屋に戻ると理性が崩れ落ちていきそうになる。





心臓は激しい音を立てて脈打っている。




凛はもう此処には戻らない・・・。







そう思うと鼻の奥がツンとして不覚にも目頭が熱くなる。






アイツが自ら望んだんだ・・・。






どんなに自分を言い聞かせてもそれが信じられない。