巳の刻(現在の午後、十一時~十二時辺り)凛はそっと布団から起き上がると窓を開ける。




外はもの凄い雨が降っている。




今まで寝ていた布団の上に手紙をおき窓から外に出ると一度寺田屋を振り返りすぐに前を向いて歩き始めた。





着物は雨に濡れて身体に張り付く。





雨宿りをする場所を探し歩いていると見覚えのある羽織がみえた。




浅葱色の・・・・新撰組だ。





今日の見廻りの隊は・・・・藤堂のところの様だ。





今、ここで見つかったら今までのことが全て水の泡だ。





凛は慌てて路地に身を潜め様子を伺う。