あれから一週間、やっと熱が引いた。




今夜には此処を出て行こう。





そう決意し、様子を伺う。




「凛、今日はちょっと用事があって夜出かけてくるけどお前一人で大丈夫か?」




「あぁ、もう熱も下がった。心配しないで行って来い。」





好都合にも今夜は私一人になることができる。そのときを狙って此処を出て行こう。






「夕飯はここの女中に頼んで置いたから、ちゃんと食うんだぞ!!」





依岬はそう言うと坂本を連れて店を出て行った。