「もう刃零れしていて使い物にならんがな・・・。」



そう言った凛の顔はとても寂しそうな顔だった。




「もし、組長を降りる時がきたら隊長の座は松原に渡したい・・・と思ってる。」



凛はそう言うと松原が出て行った襖に目をむけた。




「っ・・・こほっごほっ・・・」



「大丈夫か?」




咳をしはじめた凛を心配そうに見つめる山崎。




「はっ・・・私の身体はいつまで持つのだろうな・・・?」




ギリッ・・・自分の自由の利かない身体を抱き締めその手に力を込める。





「大丈夫や!!お前は死んだりせぇへん!!」




今にも消えてしまいそうな凛の儚さ、山崎は耐え切れなくなり凛の身体をぎゅっと力を込めて抱き締めた。