縁側に座り月を眺める。



池田屋事件からもう三ヶ月も経ち九月の上旬になり、涼しくなり始めた。



凛の病状は特に変わりなく現状維持の状態を保っている。



「やぁ、凛くん。具合はどうだい?」



「局長、副長も・・・」



縁側に座っていると部屋から近藤と土方が出てきた。



よっこらせと凛の隣に腰を下ろす近藤と土方。



「今日は月が綺麗だなぁ・・・トシ、どうだ?一句詠まんのか?」



「バッ!!勝っちゃんっ!!言うなよ。」



近藤の言葉に土方は顔を赤らめ声を荒げる。



「局長、月は何色なんですか?」



凛はポツリと聞く。



「あぁ?お前バカか?月は黄色だろうが。」



土方はそう言うとフッとバカにした様に鼻で笑う。




「黄色か・・・。そうだな。」



凛はそう言うとまた月を見上げる。