・・・池田屋・・・




「旅客改めでござる。」



池田屋に入るなり近藤がそう言うと店の者は急いで階上に「旅客改めでございますっ!!」と叫んだ。



ザシュッ



その主人を沖田が斬り捨てる。




どうやら当たったのは私たちの様だ。



階上に着き近藤が勢い良く一つの襖を開ける。



「御用改めでござるっ!手向かい致す者は容赦なく斬り捨てる!手向かい致すまいぞっ!!」




「しっ新撰組だぁっ!逃げろ!!」





部屋にいた長人は新撰組の登場に驚き逃げようとする。



が、それを止めた男がいた。



「人数は明らかにこちらの方が多いっ!逃げるな。この位の人数などすぐに倒せるっ!」



趣味の悪い真っ黒の着物。


昔と何一つ変わらないあの男。



そう、吉田 稔麿・・・。