「遅いっ!!一体会津藩はどれだけ待たせれば気が済むんだっ!!」



会津藩を待って早一刻。原田は槍をもって騒ぎ散らしている。




「もう少し静かにしたらどうだ。」



横目で原田を見ながらそう呟く。



「おい、山内。」




後ろから声を掛けられ振り返ると山崎が立っていた。



「何だ?」



「薬や。戦ン時に咳が出たらちゃんと戦えへんやろ。今のうちに飲んどけ。」


山崎はそう言うとポイっと薬の入った包みを投げてきた。



「あぁ・・・。」



凛はそれを受け取りさっさと飲む。



「もう待てんっ!!皆、我々だけで出陣する。」



近藤がそう言うと「おぉっ!!」と隊士は叫びそれぞれ武器を持った。



「それじゃあ行ってくる。」



「あぁ、気ぃつけぇや。」



山崎にそう言うと凛は近藤の後ろに付き池田屋へと歩き始めた。