それから半刻燃え盛っていた火はやっと消えた。



「ゴホッゴホッ・・・」




「凛さん、大丈夫ですか?」




咳をする凛の背を沖田は優しく摩る。




「大丈夫だ・・・。煙のせいだ・・・。」




凛はそう言うとすっと背筋を伸ばし



「皆、ご苦労だった。後の処理は火消しに任せて我々は屯所に帰る。列を作れっ!」




そう言うと原田、沖田に一礼をして隊士を引き連れ屯所に向かって歩き始めた。




「・・・すっかり隊長だな。」



「えぇ、頼りになる隊長になりましたね。」





沖田、原田はそんな凛の後ろ姿をじっと暫くの間見つめていた。