翌朝、凛の熱はすっかり下がり身体も楽になった。



屯所は静寂に包まれていた。



きっとまだ早い時刻なのだろう。




凛はゆっくりと起き上がると手拭いと替えの着物を手に風呂へ向かった。




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風呂から上がると辺りはいつもの様に騒がしくなっていた。



「凛くん、大丈夫かね?」




部屋に戻ろうと廊下を歩いていると近藤に声を掛けられた。



「はい。もう大丈夫です、今日は見廻りに出れます。」



「そうかい。でもくれぐれも無理はしないようにね。」



近藤はそう言うと優しく私の頭を撫でた。





「はい。」




そう返事をし、部屋に向かって歩き始めた。




「何や、もう平気なんか。」





部屋に戻ると山崎が戻っていた。



「あぁ、もう熱は下がっ・・・・」



凛はそこまで言うと言葉をとめた。