六年前の忌々しい記憶が走馬灯の様に脳内を駆け巡る。



「はぁ、はぁ・・・・」




倒れてしまいそうな身体を畳に両手を付いて何とか支える。





「山内、そろそろ夕餉や・・・っ!!山内っ!どないした!!」




そこにやって来た山崎は今にも倒れそうな凛の姿を見て急いで駆け寄ってきた。




凛を抱えると酷く青い顔をして苦しそうに呼吸をしていた。



「山内、ゆっくり深呼吸してみぃ。」



山崎はそう言うと凛の背中を優しく上下に摩る。



「すーはー・・・」




だんだんと凛の呼吸が正常になる。





「もう平気か?」




「あぁ・・・・」




山崎の問いに答えると自分を抱きかかえていた山崎の腕から逃れる。




「一体何があったんや?」