「はい、」






近藤が襖に向かって声を掛けると返事と共に襖が開き、そこにいたのは先ほど私をこの部屋に連れてきた男だった。






「あぁ、山崎君凛殿を部屋に案内してやってくれ。」





「はっ。」





「それじゃあ凛殿ゆっくり休んでくれ。」








「あぁ。」








私はそれだけ言って男の後について部屋をでた。


















部屋から出ると紅く染まった月が縁側を紅く染めていた。