「・・・・何も起きない・・・。」
「そうだな・・・何の為にここ守ってるんだ?」
「だぁぁぁっ!!来るんならとっとと来いっ!左之助さまがぶった斬ってやらぁっ!!」
守備位置に付いて早一刻(約二時間)未だ敵が襲ってこない。
「みんな、よく聞いてくれっ!!」
するといきなり近藤が大声をだした。
「今日の任務はこれで終わりだそうだ、屯所に引き上げるぞ。」
近藤の言葉にみんな目を剥いて驚いた。
「なっ!どういう事だ?」
「よく分からんのだよ。でも上からそう御達しがあった。みな引き上げよう。」
近藤はそう言うとスタスタと先頭をきって歩き始めた。
これが壬生浪士組の初の大仕事だった。