紅い月

私がそう言うと芹沢ははしごを使ってゆっくりと下へ降りて行く。





私は屋根の上からスタッと飛び降り、地面に着地するとスタスタと沖田の下に行く。






「沖田隊長、芹沢先生は私が屯所に連れ帰りますからここは宜しくお願いします。」





「っえぇ・・・」




沖田は狼狽しながらも答える。






「凛くんっ!!」





後ろから声が聞え振り向くとそこには汗をかいた近藤と涼しい顔をした土方が立っていた。






「近藤局長、土方副長。芹沢先生は屯所へ帰るそうなのでお送りしてきます。」







「あっあぁ・・・そうかい?それじゃあ頼むよ。」







「はい。」







私はそう言うと先を歩く芹沢の背中を追った。