「ここに入る奴は俺か翠央か留羽ってこと、覚えておけよ?まあ実質、留羽はいないようなもんだけどな。」


匠先輩は私の顎をつまんでいた手を、ようやく離した。


はぁ…。


息が出来なくなるかと思うほど、先輩との距離が近かったよぉ…!


思わずソファーに座ったまま先輩から少し距離を置いた。


「留羽のことも話したことだし、テスト勉強は明日からやるから、授業終わったらすぐ来いよ?今日は、帰してやらないつもりだったけど、明日からの勉強に免じて特別早く帰らせてやるから。」


一度、距離を空けたのに、すぐに近くに引き寄せられてしまった。


もう明日の話に突入しちゃうのかあ…。

先輩とテスト勉強…。
考えただけで、帰りたくなる……。