「最初から急ぐ必要ないもんな。まだ俺と翠央の時間は、たくさんあるわけだし。」 たくさん…!? なんか、そう言われるだけでも顔がものすごく熱くなる……。 「あ、そうだ。もう一度、言っていい?」 突然の先輩の問いかけに、ハテナマークが少し飛んだ。 「えっと……何をですか?」 私がそう聞くと、先輩は耳元に顔を埋めた。