抽選は順調に進み、いよいよラストは匠先輩。 匠先輩本人がステージに登場するやいなや、女の子たちからは、割れんばかりの黄色い声援が飛び交う。 そんな声援を受けて、匠先輩は眼鏡の奥から優しく微笑みかえして、手を振っている。 女の子たちにとって、憧れの存在なんだよね、匠先輩。 つい最近まで、私… 先輩と一緒に休息の部屋で放課後を過ごしてたんだよね…。 何だか信じられないなぁ…。 今は匠先輩がすごく遠くに感じるよ…。