「す…すいません。私…何も挨拶もせずに勝手に上がり込んでしまって…。」 アタフタと謝る私に先輩のお母さんはクスッと優しい笑みを浮かべる。 「いいのよ。翠央さんも今日は色々と大変だったでしょ…?ゆっくり休んで、また明日から元気に学校へ通ってね。」 穏やかな表情に私もホッと心が落ち着く。 「ありがとうございます…。今日は何から何まで、ご迷惑をおかけしてすいません…。」 「遠慮しなくていいのよ?何でも言ってね。」 先輩のお母さんに、そう言われて私が頷いていると、食堂の扉がまた開いた。