「ちょっと見せてみ?」


先輩に言われて、しゃがみ込んだ。


本当に大したことないのに…。


「あの…匠先輩、そんなに痛くないですから…。」



「雷に驚いて転んだわりには、ちょっと派手な転び方じゃねぇの?」


ドクン…
先輩の真剣な眼差しが心の穏やかな波を狂わせる。