「あの…匠先輩は、どうしてここに来てくれたんですか…?」
私が嵌められたんだから、先輩は何も知らないはずなのに…。
「いくら部屋で待ってても翠央が来ないから、教室に行ってみたけど、お前いないし…。校舎を探して回ってたら、留羽に会ってさ。」
「留羽先輩に……?」
「ああ。そしたら留羽も俺を探してたって言ってさ。なんか葛城と取り巻きの女子2人がニヤニヤしながら、特別棟から出ていくところを見たらしいんだ。なんか“七瀬”って言葉を口にしてたらしくてさ。」
じゃあ…
私を閉じ込めた人って、葛城先輩なんだ…。


