しばらくして、ようやく涙も体の震えも治まると、私はこの態勢と状況にハッとして、慌ててしまった。 「せ…せせ先輩っ!えっと……ごめんなさい!!」 いつまでも、こんな風にしてたら先輩に迷惑じゃん…! それに制服のワイシャツは涙で濡らしちゃうし、ギュッと手で握りしめてたから、伸びてたりしたらどうしよう…! 急いで離れようとしたけれど、先輩は離そうとしない。 「もう少し、俺の腕の中に居ろよ…。じゃないと、俺が落ち着けねぇから。」