素顔の先輩と甘い休息


私に接する態度と、まるで違うじゃないですか…!!

その爽やかで穏やかな声は本当に同一人物?


匠先輩は、抱きしめていた手を緩めたかと思うと私の手を握って悲鳴をあげる女の子たちの間を割ってスタスタと歩き始めた。



「先輩っ…!?」


私は後ろを振り向いて暁の方を見たけれど、暁は驚いているみたいで、動こうとする気配もない。


先輩に手を引っ張られるがまま、私はついていくしかなかった。