Anniversary


 ああ……“部費(おカネ)”という魔物は、おっとりした可愛らしいお嬢さんを、こうまでも変えてしまうチカラを有しているものなのか……。

 私が唖然と硬直している間に、「じゃ、行くわよ桃花」と、ミカコが私の手を引っ張る。

「え…? 『行く』って、ドコに……」

「モチロン、“客寄せパンダ”が目に入らないトコへよ!! 雑用は、まだまだ一杯あるのよー? 桃花が集中できる場所へ行くのっ!」

「…………」

「私たちは部長と早乙女くんの手伝いに回りましょ。――じゃあ先輩方、この場はお願いしますねー?」

 そうして、いつにも増してニッコリ迫力笑顔のミカコには逆らえず……素直に手を引かれて、私もその場を後にする。

(ふ…ふえええええん、センパ~イ………!!)

 ―――もちろん心の中で泣いていたのは、当然の如く、言うまでも無かったけど………。